
こんにちは。禅聴者冨ヶ原です。
企業の中で、人に関する課題や成長をサポートする仕事をしていると、現場に入るたび、毎回のように感じることが
あります。
それは──
人が人間力を向上し続け、社会の中で成長し続けられるようになるためには、教育の現場からの働きかけが必要だと
いうことです。
たとえば、新人さんが入社したときのこと。
会社は「この先輩が担当ね」と教育係を任せます。
でも、その先輩自身が「どう教えたらいいか」を学んだ経験がない。
結局、自分がされてきたやり方をなんとなくなぞるしかありません。
困った教育担当者は上司に相談しますが、
その上司もまた、教育をきちんと学んでこなかった。
さらにそのまた上はというと──
「自分の背中を見て覚えろ」
「根性で乗り越えろ」といった、昭和の精神論が主流だった世代です。
こうして、新人も、教育担当者も、手探りのまま疲弊していき、結果自己成長もできず、最悪の場合は離職という形で終わってしまうのです。
社会人になって一番最初の職場は、その環境や関わる周囲の人間によって、今後社会で生きていく中でベースとなってしまうくらい、影響力が強いものです。
要は、ここでの教育はその人間の成長に大きく関わるということです。
本来、社会人になってからこそ必要なのは、「学び続ける力」です。
「どう考えるか」
「どう捉えるか」
「ビジネスの原理原則」
「コミュニケーション」
など
こうした力は、自ら学び実践しながら育てていくもの。
それがなければ、成長のチャンスはどんどん減ってしまいます。
いまやこれは、個々人の問題にとどまりません。
企業や社会全体の課題でもあるのです。
今、国力が低下しているとも言われる日本。
だからこそ、“人”に目を向けることが本当に大切だと私は思います。
そんな想いから、先日、
小・中・高と幅広い学年を持つある学園で、
幹部職員の先生方に向けて「幹部職員に求められる聴く力」という題目で
セミナーを行いました。
なぜ教育の現場でこの話をしたのか。
社会に出てから求められる力。
それは、「考え方」や「物事の捉え方」、「人との関わり方」や「働く上での基本的な思考」を未来を担う子供たちに先生方のスキルを使って教えて欲しいからです。
もちろん、子どもたちにいきなり難しい話をしても、すぐに理解できるわけではありません。
でも、「あのとき先生がこんなこと言ってたな」と、
いつかふと思い出すきっかけになれば、それでいいと思っています。
そのきっかけがあれば、人は自ら調べ、学び始めることができます。
けれど、知らなければ気づけない。思い出すこともできないのです。
だからこそ、
生徒たちが信頼している先生方に、まずはこうした内容を知ってもらいたかった。
そのために、今回のセミナーの場を活用させていただきました。
後日、ある教育の専門家とお話しする機会がありました。
その方が言っていたのは、
「人の土台づくりは、実は胎児のときから始まっている」ということ。
私自身、その話に衝撃を受けました。
(このあたりの内容は、また改めて別の記事で書きたいと思っています)
これからの時代、人間力をどう育むか、そして、どう継続的に成長し続けられるかがますます重要になっていきます。
人は、ただ教えられて育つだけではありません。
自ら気づき、行動して、学ぶことができる存在です。
けれど、それを引き出すには、
周囲の人たちの「関わり方」もとても大切なのです。
これからも、こうした話をもっと多くの現場で伝えていきたいと思っています。
それが、
社会で活躍する人材を育てる根本的な改善に繋がる思うからです。
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